多くの企業が資金調達に利用している売掛金現金化とは、買取型のファクタリングのことです。保有している売掛金や未収金などの売上債権を現金に変える金融サービスはファクタリングと呼ばれます。既存の債権だけでなく将来発生する見込みの債権も利用可能なため、営業活動で発生した売掛金以外に家賃収入や請負契約による債権なども対象となります。買取型はファクタリング会社が手数料を取って企業と売掛債権の売買契約を締結します。
売掛金現金化は銀行など金融機関からの融資とは異なり、金銭消費貸借ではなく売買契約です。銀行から融資を受ける場合には企業自身の信用力が問題となります。債務超過や赤字決済の場合、税金や社会保険料を滞納している場合など融資を受けることはできません。銀行などから融資を受けるには担保や保証人が必要になり、審査を通過して実行されるまでには数週間から数か月が必要です。
ファクタリングの審査では企業自身ではなく売掛先企業の信用力が問題となります。債務超過など財務上の問題を抱えている場合でも、売掛先企業の信用力が高ければ担保や保証人なしでサービスを利用できます。入金まで時間も即日から数日ほどなので、銀行からの融資と比べて遥かに早く資金調達が可能です。売掛金現金化にはファクタリング会社と企業だけで行う2社間取引と、売掛先企業も関与する3社間取引があります。
前者は手数料が高いものの、即日での現金化が可能で売掛先企業に事実を知られる心配がありません。後者は売掛先企業への通知もしくは承諾が必要なため入金まで多少時間がかかります。しかしファクタリング会社にとって回収不能となるリスクが低いので安い手数料でサービスを利用できます。
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