ファクタリングを活用してもっと中小企業に力を

ファクタリングとは、企業の売掛金(納品・サービスが完了しており、すでに請求書を出しているが、支払いサイトの関係でまだ現金として入金していないもの)を買い取ることで、資金を提供する資金調達手法です。具体的には、A企業が保有する売掛金をファクタリング会社に支払う金融手段です。メリットは大きく分けて、3つあります。1つ目はキャッシュフローの改善です。

通常は担保を必要とする銀行借入や受取手形を割引するしか現金化の手段はありません。これを売掛金を早期資金化することによりキャッシュ・フローの改善を図り、経営対策を早めに打つことができるのです。2つ目はバランスシートのスリム化です。この金融手段で償還請求権なしで、譲渡を行うので売掛金のオフバランス化つまり、貸借対照表の圧縮化が図られ、資金の回転をより速くすることができるのです。

3つ目は支払い義務が発生しません。通常売掛金が回収不能になった場合は、貸し倒れ損失となります。しかしこの場合、売掛金の回収はファクタリング会社が負担するため、請求会社にはリスクは発生しません。ファクタリング制度というのは、日本では1970年ごろに都銀系や大企業系の会社が決定されました。

しかし、その後日本においては次の3つにより発達が遅れています。信用調査部門の脆弱性、手形取引の発展、法整備の遅延です。なかでも日本の場合は、手形取引の発展が一番の大きな影響を与えたと思われます。ところが、バブル崩壊後には、手形取引が大きく落ち込み手形割引で資金調達していた中小企業は、売掛金の資金化手段をなくしていきました。

政府もこの事態をこまねいていたわけではありません。しかし政府がいくら主導していても当事者である、中小企業が最新の金融知識を持って、それを日常的に活用する必要があるのです。中小企業は、支払企業と受取企業およびファクタリング業者の3社で協力体制を組む事が大事です。

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